2010年10月9日土曜日

京都の「地デジ」環境整う 今夏、比叡山に新中継局

 地上デジタル放送(地デジ)の新中継局が今夏、比叡山(京都市左京区)に開局する。京都市内や周辺部で、主な民放などの受信状態が改善すると期待されるが、京都は全国的に対策の遅れた地域。地デジの完全移行は2011年7月に迫っており、新中継局は「地デジ化」を推し進めることになるのか。
 新たに開局する「京都中継局」が担うのは、テレビ大阪を除く在阪民放4局とNHK教育の計5局の地デジ放送。京都市内や乙訓地域などでは現在、この5局は生駒山(大阪府)から送られているが、京都中継局からも受信できるようになる。
 「比叡山の中継局の話は昨年秋から急に検討された」。京都の地デジ普及を進める総務省京都府テレビ受信者支援センター(デジサポ京都)はいう。背景には、「比叡山からなぜ送信されないのか」という住民の声▽京都市中心部の電波障害対策の遅れ▽府内の地デジ普及率が約65%と全国37位(昨年9月、総務省調査)という状況?などがあった。
 デジサポ京都は「比叡山から現在出ているNHK京都総合とKBS京都の地デジ放送がUHFアンテナで受信できていれば、そのまま5局もほぼ見られるはず」といい、アンテナ工事の手間や費用が省ける可能性が高い。
 だが、すでに生駒山向けに地デジ対応を済ませたビルや周辺住民に、新たな対策が求められるケースもある。
 左京区のあるマンション。電波障害の生じるビル陰の近隣世帯との協定で、マンションが費用負担する共聴設備を3年前の新築時に設けた。ただ、京都中継局によって電波障害の解消が見込まれ、協定の見直しが再燃しかねない。管理組合の前理事長(34)は「今から自前のアンテナで見て下さいとは頼みにくい」と漏らす。
 比叡山からの試験放送は7?8月に始まる予定。それまでは受信状況は定まらない。京都府電機商業組合は「受信状況がすっきりすると期待しているが、夏まで京都中継局を前提としたアンテナ工事は待たざるを得ないだろう」と見ている。
 デジサポ京都は7月を重点月間に定め、地デジ対策の周知を図る。宮原敏郎センター長は「来年7月までに地デジ受信率を100%にするためには、地域に入って具体的な課題解決する時期に至った」と説明する。
 とはいえ、デジサポ認知度は全国調査で約6%と低調。各地のデジサポは5月下旬にようやく、東京で一元化されていた電話相談に応じたり、電波測定車を配備して相談者宅の受信状況を即座に確かめる体制が整う。

引用元:石材販売、石材情報の専門サイト

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